昨日は先日から販売させて頂いている981ボクスターGTSを少し動かしてました。

久しぶりにこの車に乗ってみると、あらためて関心させられることが多々ありました。DSC03855
ボクにとって981ボクスターは歴代のポルシェの全モデルの中でも特に好きなモデルの中の一つなのですが、その中でも「GTS」は、ある意味特殊なモデルともいえる「スパイダー」を除けば、981ボクスターシリーズの最高峰に位置するモデルで、パワーが330psにあげられていたり、通常モデルではオプションとなるスポーツクロノやPASM、パドルシフト付きのスポーツステアリング、スポーツエキゾースト等が標準装備されていたり、前後バンパーがGTS専用の精悍なデザインになっていたりと、カタログスペックを眺めているだけでもかなりベースモデルやSとは違います。

それだけでも「GTS」を持つ満足感は高いと思うのですが、実際に乗ってみるとGTSというモデルのパッケージングの凄さに驚かされます。DSC03856

まず乗ってエンジンをかけてみると、かけた瞬間に「パオン」と言いながらエンジンがかかるのにまずビックリするのですが(笑)、スポーツエキゾーストを開いて加速していくと、3千回転付近からノーマルとは思えない甲高くて勇ましいサウンドを轟かせながら、力強くグイグイ加速していきます。

この車のエンジンは3.4LのNAのフラット6なのですが、パワーだけで言えば後継の718の4気筒ターボエンジンのほうが上なんですけど、この大排気量のNAのフラット6特有のサウンドを聞いてしまうと「やはりこれだけは外せないな」と思ってしまいます。

更に屋根が幌になっているオープンモデルなので、そのエンジン音やエキゾーストノートがかなりダイレクトに耳に入ってきますので、その高揚感はケイマンや911のクーペモデルとは比べ物にならないのもボクスターの大きな特徴です。

これはスポーツカーとして凄く楽しいです。IMG_2797

高速道路に行くと更にこの楽しさは増幅されます。

高回転域の甲高いサウンドは更に高音を轟かせますし、PDKもまるでゲーム機のように瞬時にスパンスパンと変速されます。

特に減速時のブリッピングはニヤけてしまうほど気持ちいいですし、アクセルオフ時には排気音にパコンパコン音が混ざり、まるでレーシングカーのようです。

これがオープンカーだから尚更気分が高まります。

こんなのでサーキットでも走ろうもんなら、ボクなら昇天してしまうかも知れません。(笑)IMG_2799


音や変速やオープンカーである事の気持ちよさも然ることながら、この車で忘れてはいけないのはミッドシップである事です。

あまり話題にあげられてないかも知れませんが、981ボクスターの大きな美点の一つとして、RRの911と比較してフロントタイヤの接地感がしっかりしているので、速度が高くなっていっても安心して踏んでいけます。

よく、初めてRRの911の乗った方が、高速域でフロントタイヤの接地感がなくて怖いという思いをしたことがある方も多いと思いますが、これは車の重心が一番後ろにある以上、ナローから991までのどのモデルでもある程度はしょうがない事です(ほとんどの人が乗っているうちに慣れてきます)。

その代わりRRのレイアウトはサーキットでは鬼のようなトラクションやストッピングパワーが得られますので、ある程度車の重心移動を理解しながら乗る事によって性能を最大限に生かす事の出来る車だと思います。

ところが981ボクスターの場合は、エンジンが運転席の真後ろにあるので車の重心がほぼ真ん中で、前にも後ろにもほぼ50%ずつ荷重がかかっているので、その結果RRの911と比べてステアリングの操舵感がとてもしっかりとしています。

同じ年式の981と991を乗り比べればとてもわかりやすいのですが、ステアリングの操舵感は明らかに981のほうがしっかりしていますし、991は最新の911(今は992か)といえどもRRレイアウトであるがゆえに、きちんとブレーキでフロントに荷重をかけた時でないとボクスターほどの操舵感は得られません。

この違いは雨の日には更に顕著に現れます。

かといってRRが悪いかというと決してそういう事ではなくて、サーキットのようなストップ&ゴーやコーナーが複合的に連続している場面では、車の荷重移動をコントロールしながら乗る事で、RRでしか得られないメリットがありますので、どちらがいいとか悪いとかいう話ではありませんが、ただ、そんなに荷重移動を伴わない一般道での一般的な走りにおいては、RRのメリットは出しにくいのかなとはボクは思います。IMG_2801

あと、ミッドシップレイアウトの大きな特徴として鼻先の入りやすさやコーナリング時の安定感がありますが、これは981ボクスターはとんでもなくレベルが高いと思います。

首都圏の方でしたら誰もが通った事があると思いますが、首都高の渋谷線を用賀方面から大橋ジャンクションに入りC2に分岐する、あのグルグル回りながら下っていくところを981ボクスターで走ると、フロントがどこまでもグイグイ右に入っていくので、いくらでもアクセルを踏んでいける感覚になります。

ある程度スピードレンジが高くなってくるとオシリが出始めるのですが、挙動が素直でRRほど唐突ではないので慌てずに自然とカウンターをあてる事が出来、なんだか運転が上手くなった気分になれます。(笑)

これは、同じことを991でやろうとしてもこうはいきません。
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それと昨日会社に帰るまでの帰り道で気が付いた事ですが、この車はPASMが硬い方になっていても乗り心地がとてもしなやかです。

以前のモデルのPASMは、硬い方にすると一般道では固すぎる印象がありましたが、この車は十分硬い方でも使えます。

ダンパーの硬さやバネレートが見直されたのか、それともボディ剛性が良くなったのか原因はよくわかりませんが、PASMがまた進化している点だと思います。
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981ボクスターはとても好きな車なので、記事を書こうと思えばいくらでも書けてしまうのですが、あまり文章が長くなってしまうと読むのも疲れてくると思いますので、今日はこのくらいでやめておきますが、最後のNAフラット6の981ボクスターに久しぶりに乗ってみるとやはりイイ車でした。

しかも最上級グレードの「GTS」なんですからイイ車に決まってるんですけどね。(^^)

981ボクスターGTSは、911には無い良さがテンコ盛りになっている車ですから、一度911を経験された方にこそ是非乗ってみて頂きたいモデルです。

特に991系に乗られて「自分とはなんか合ってないような気がする」と思ってらっしゃる方の中には、この車に乗ると「目から鱗」な方もいらっしゃるのではないかと思います。

是非この車の、911とはまた違ったポルシェの世界観をご経験頂ければと思います。





最後に、この車があまりに楽しすぎてちょっと乗りすぎてしまい、気が付いたらオドメーターが2万キロをちょっと超えてしまってました。

申し訳ございません。(^^;
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