昨日はMさんの'74年式911S改'73カレラRSルックを納車させていただきました。
昨年末に初めてご相談へお越しいただいてから約半年。Mさんのご自宅の改築スケジュールに加え、その間はこちらの作業段取りでも甘えさせていただくこととなり、お待たせしてしまいましたが、ようやくこの日を迎えることができました。




Mさんは以前964にお乗りになられていた経験があり、一度はポルシェから離れられていました。
しかし昨年、再び空冷ポルシェへの想いが強くなり、「もう一度乗りたい」と当社へご相談にお越しいただいたのが始まりでした。
Mさんが昔から憧れていたのは'73カレラRSのスタイルで、当初はちょうど在庫していた'75年式ビッグバンパーをベースに、73RSルックを一から製作するプランで正式にご契約をいただいておりました。
ところがその直後、今回納車させていただいた'74年式をベースに製作された73RSルックの車両が見つかりました。
ベース車としても条件が良く、完成度も高い一台だったため、ご相談のうえ当初の計画を変更し、この車両へ契約を変更していただくことになりました。

実はこの車両、入庫当初はキャブレターの調子が悪く、本来の性能をまったく発揮できない状態でした。
そこで今回は思い切って仕様を一新。
3.2カレラ用インテークマニホールドを流用しながら、HKS F-CON V Proによるフルコン制御へとリニューアルしました。
クラシックポルシェならではの軽快なフィーリングを残しながら、現代の電子制御技術を融合させることで、どこにもない一台へと生まれ変わりました。
約1トンという軽量なボディに、フルコンで完璧に制御されたハイパワーな2.7Lユニットの組み合わせで、ビンビンなレスポンスやアクセルを踏み込んだ瞬間の鋭い加速、そして軽いボディならではのダイレクトな挙動は、現代の高性能車とはまったく異なる楽しさがあります。
数字だけでは語れない、空冷ポルシェならではの魅力を存分に味わえる、まさにMさんだけの特別な一台になったと思います。

納車前には一緒に試運転もさせていただきました。
初めて乗る915ミッションということもあり、最初は少しだけシフト操作に戸惑われていましたが、本日お電話でお話ししたところ、もうすっかり慣れてしまったとのこと。
「本当に楽しいです。」
その言葉を聞くことができて、私も本当に嬉しくなりました。
無事に納車は終わりましたが、本当のお付き合いはこれからだと思っています。
メンテナンスやセッティングのことなど、何か気になることがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。




この度は人生の中でも大切な一台をお任せいただき、本当にありがとうございました!