今日は先日やってきたマリタイムブルーの968CSをご紹介させて頂きます。

ご存知の方も多いかも知れませんが、968は924→944へと続くポルシェのFRスポーツモデルの最終モデルで、クラブスポーツはベースモデルに対してリアシートの撤去等による軽量化(日本モ向けはエアコンやパワーウインドウが装備されてますが、本国バージョンはエアコンもPWも撤去)と、964RSバリのフルバケットシートや3本スポークステアリング、17インチカップホイール等が奢られ、更にはLSDや車高調が装備されたスポーツモデルです。

生産台数は968全体で約12000台強でしたが、その中でクラブスポーツは僅か1437台となっており、その数は964RSより少なく、73RSとほぼ同じ台数です。

968クラブスポーツが日本に正規輸入された台数は約40台とされており、この車両はその中の1台になります。

ちなみにこの個体はM030スポーツシャシを装着されてますが、CSのM030装着率は約30%と言われておりますので、この個体の希少性はCSの中でも高いものになっており、更にボディーカラーが人気のマリタイムブルーとなると、この車の世界的な価値の高さは誰にでも容易に想像が付くと思います。
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余談ですが新車当時の車両価格は、968のベースモデルが710万円~だったのに対して、クラブスポーツはナント645万円!

ベースモデルからリアシート等を撤去してるから、なんとなく製造原価が安いような気がしないでもないですが、それにしても超バーゲンプライス!

出来る事なら当時に戻って新車で買って乗りたいです。(^^)

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この車の魅力は希少価値の高さだけではありません。

クラブスポーツを名乗るからにはポルシェが本気で用意したスポーツモデルという事になるのですが、実際に乗ってみるとこの車のあらゆる部分に関心させられます。

それは911とは全く違った独特の968ワールドであり、国産のFRスポーツを経験した方なら目から鱗が落ちてしまう方もきっと多いのではないかと思います。

その魅力をもう少し具体的に言うと、911系のポルシェはそのエンジン音やドラマチックなエンジン回転の上昇や下降の仕方、鬼のようなトラクション、激効きのブレーキ、独特な挙動等々、他の車種ではありえないクセの強さがそのまま911でしか味わえない唯一無二の魅力や色気となってファンを魅了してしまいますが、968(924や944も含む)の魅力はまた違ったところにあります。

ハッキリ言えばエンジン音も回転の上昇の仕方も911のFLAT6に比べれば全くフツーで至って大人しく感じますし、240psのパワーも決してパワフルだとは言えず、このボディに対して適度なパワーしか与えられていません。

限界を超えた時の挙動も911ほどクセが無く、FRスポーツとして優等生的な挙動で、タイヤが滑り出した後の処理がとてもスムーズに慌てる事なく行なえます。

でも、そこがいいのです。

968の良さはエンジンやミッション、足回り、シャシ、ボディ等々車を構成する各パートのバランスの良さで、たとえばエンジン単体をクローズアップしても911ほどの色気を感じない方のほうが多いと思いますが(比較論ですので決して968のエンジンに色気がないという事ではありません)、実際に乗ってみて色々なステージの色々な場面で色々な挙動を体験すると、車を構成する各々のパーツが抜群のバランスの良さで協調しながら機能し、しかも特性や挙動が優等生的に素直なので誰にとっても違和感なく乗りやすい為、万人が振り回して楽しめる車に仕上げられています。
それこそが968の魅力であり、その中でもクラブスポーツはその頂点に位置する車です。

残念なことにFRスポーツモデルのポルシェは968で生産中止となり、現代のポルシェのモデルではこのFRスポーツの素直で楽しい特性を味わう事は出来ませんので、なおさらこの車のような整備が行き届いていてコンディションが良く、当時のFRポルシェの魅力をそのまま体感できる個体というのは、日本だけではなく世界にとっての宝です。

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この記事を書き始めた時は、本当はこの車のディテールの画像を中心にアップさせて頂く予定でしたが、魅力を文章として書き始めるとなんだか止まらなくなってしまいました。(^^;

次回はこの車のディテールやCSだけの特別な装備についてご紹介させて頂きますね。(^^)