今日はAさんの’71 911T改3.0 RSRルックを納車させて頂きました。
真夏の暑さもすっかり落ち着いて、かといってまだ寒いわけでもなく、空冷ポルシェに乗るにはちょうどいい季節ですが、今日は天気にも恵まれて、最高の納車日和にお渡しする事が出来ました。


この車については以前のブログでもご紹介しましたが、Aさんにとって記念すべき初めてのポルシェです。
しかも普通のポルシェではありません。
’71年式911TをベースにしたRSRルックで、エンジンはハイカム+キャブ仕様の3.0L。
24歳で初めてのポルシェがこれですからね。
やっぱりかなり濃いです。笑
当然ですが、現代の車のようにキーを回してDレンジに入れれば、あとは誰でも普通に乗れますよ、という車ではありません。
キャブ車ですからエンジンが冷えている時の扱い方にも多少コツがありますし、クラッチやアクセルの操作も含めて、この年代のチューニングされた空冷ポルシェならではの乗り方があります。
なので正直なところ、
「最初は少し苦戦するかな?」
と思っていました。
ところが納車前に一緒に試運転してみると、Aさん、思った以上に普通に乗ってしまいました。笑
聞けばお父さんがキャブのミニに乗られていて、Aさん自身もそういった車にはある程度慣れているとのこと。
それなら話が早いです。
キャブ車特有の雰囲気や、多少こちらが車に合わせながら乗る感覚にもかなり免疫があるようで、こちらが心配していたよりずっとあっさり乗りこなしていました。
これなら今後も大丈夫そうですね。


とはいえ、何しろ55年も前の車です。
しかもノーマルの911Tではなく、3.0Lに載せ替えられたハイカム+キャブ仕様のチューニングカーなので、さすがに現代のポルシェと同じようにメンテナンスフリーというわけにはいかないと思います。
機嫌がいい時ばかりではないでしょうし、乗っていくうちに細かいトラブルが出ることもあると思います。
でも、この手の車はそれも含めて楽しむくらいでちょうどいいんじゃないでしょうか。
何かあった時はいつでも連絡してください。
その都度、一緒に原因を考えて、一緒に直して、一緒に乗り越えていきましょう。

せっかく縁があってガレージJからお渡しした車ですから、売って終わりではなく、これから長く楽しんでもらえるようにお付き合いしていきたいと思っています。
ちなみにボクも納車前の確認でこの車には何度か乗りましたが……
やっぱりこの車、めちゃめちゃ面白いです。
アクセルを入れた瞬間のレスポンスがとにかくビンビン。
今の電子制御された車とはまったく違って、右足とエンジンがワイヤーでそのまま直結しているような感覚です。
そして何より気持ちいいのが4,000回転を超えたあたりから一気にエンジンが元気になって、車体の軽さも相まってグイグイ前に出ていきます。
速い車なら今はいくらでもありますが、この車の面白さは単純な速さとはちょっと違います。
音も、振動も、アクセルの反応も、車体の動きも全部がダイレクト。
「車を運転している」というより、「機械を操っている」という感覚に近いですね。
正直、試運転しながら「これ、自分で欲しいな……」とちょっと思いました。笑
ナローの軽いボディに、ハイカム+キャブの3.0L。
見た目はRSR。
そしてこのレスポンス。
なかなかこんな組み合わせの車には出会えません。
Aさん、かなり面白い一台を手に入れたと思います。


これから秋が深まっていけば、空冷ポルシェにはますます気持ちのいい季節になります。
窓を少し開けて、キャブの吸気音と空冷フラット6の音を聞きながら走るには最高の季節です。
ぜひいっぱい乗って、この車ならではの濃いポルシェライフを楽しんでください。
24歳から始まる、’71年式911T改3.0 RSRルックとの生活。
たぶん普通の車では味わえないことが、この先たくさん待っていると思います。
良いことも、たまには困ったことも含めて、それ全部ひっくるめて楽しんでもらえたら嬉しいですね。
Aさん、この度はガレージJからポルシェをお買い上げいただきまして大変ありがとうございました!
これからが本当のお付き合いの始まりです。
今後とも末永くよろしくお願いいたします。
そして思いっきり楽しんでくださいね!