先日から販売させて頂いているグランプリホワイトのRWB964ですが、先日ご紹介させて頂きました通りエンジン/ミッションがオーバーホールされて間もない個体です(OH後約1000km)
今日はエンジンとミッションのOHの内容とエンジン下回りの画像をアップさせて頂きます。
まずはエンジン真下からみた画像をご覧ください。
まず全体的にオイルでバタバタしたところもなく、サラッとしててキレイなのが一目でわかりますよね?
で、オイル漏れしやすい部分を順番に見ていきますが、まずはシリンダケースとクランクケースの合わせ目から。
↑上の画像が左バンク、下の画像が右バンクのものになりますが、スルーボルトのOリングからオイル漏れがある時は、特に左バンクのシリンダーケースとクランクケースの境目からオイルに滲み、クランクケースを伝ってクランクケースの合わせ目にオイルの雫になってしまってる場合があります。
ここからのオイル漏れが酷くなってくると、エンジンを分解しないと修理出来ませんので修理する場合は高額になってしまいます。
私がエンジンの下回りをチェックする時に真っ先にチェックするのが、この左バンクのシリンダーとクランクの境目からオイルが滲んでるかどうかです。
この車両の場合は↑の画像の通り、全くオイル滲みが無いので安心です。
次にタイミングチェーンケースを見て行きましょう。
チェーンケースのガスケットはテンショナー部分のものも含めて何か所かありますが、場所によってはチェーンをバラさないと交換出来ない箇所があり、バルブタイミングを取り直すかバルブタイミングが崩れないように専用工具を使用して固定しながら作業を行うケースがあります。
エンジンをバラすまではいかないものの、チェーンをバラすところまで作業が必要な場合は、まあまあな工賃になってしまう場合があります。
この車両の場合はOH時にこのあたりの対策も当然施してますので当面は全く整備の必要はありませんが、他の964や993の個体の場合は大体納車整備の時に手を付ける箇所です。
このあたりのオイル漏れがあった場合、当社では修理をやり切ってしまってから納車させて頂いております(今回この車両は必要ありません)。
次も定番箇所のEX側のタペットカバーです。
ここも滲んでない964の方が少ないんじゃないの?ってくらい大体滲みや漏れがある箇所ですが、この車両の場合は全く滲みもありません。
前期型の場合はタペットカバーが新車時のマグネシウム製のもの(肌色)がそのまま付いてる事がありますが、その場合はカバーそのものが変形してしまっていてパッキンをいくら交換してもオイル滲みが止まらないことがよくあります。
この車両の場合は既にアルミ削り出しの対策品(赤色)に交換されております。(IN側も対策済です)
せっかく車をリフトに上げましたので、エンジンではありませんがアラゴスタの車高調の画像も撮ってみました。
このアラゴスタもオーバーホール済となります。
最後にエンジンとミッションのオーバーホールの作業内容です。
<エンジン>
・親メタル、子メタル、INTMメタル交換(WPC加工)
・コンロッドボルト、ナット交換
・コンロッドスモールエンドブッシュ交換(WPC加工)
・シリンダヘッド面研
・EX側バルブ交換
・EX側バルブガイド交換
・IN、EXバルブシートカット
・ロッカーアームブッシュ交換
・アジャスタ交換
・バルブスプリング、リテーナ交換
・上下ガスケットキット
・シリンダテンプ、バルブセンサー交換
<ミッション>
・1~5速シンクロメッシュ交換
・メインシャフト支持ベアリング全交換
・カウンタシャフト支持ベアリング全交換
・カーツLSD取付
・デフサイドベアリング交換
・ガスケットキット
・RSクラッチキット取付
いかがでしょう?
これほどの状態の964の売り物もなかなか出てこないと思います。
RWBファンの方はもちろんの事、純粋にコンディションの良い964をお探しの方にとってもかなりオススメ出来る車両です。
価格についてもRWBだからと言って極端なプレミア価格という訳でもなく、カーセンサーに並んでいるようなノーマルの5MTの964達と同じような一般的な相場に準じた価格設定ですから、内容を考えるとすごくお得だと思います。
皆様からのお問合せをお待ちしております(080-3217-0911 ガレージJ本田まで)。