ブリティッシュグリーンの美しいボディを纏った、’89年式930カレラ改3.4Lターボが久しぶりにガレージJへと帰ってきました。
ですが、まだブログでご紹介する前に嫁ぎ先が決まってしまいました。。。
実はこの930、最初に当社で製作したのは今から10年以上も前のことです。
それから5人のオーナー様のもとを渡り歩き、その都度様々な進化を遂げながら、先日再び当社へと戻ってきたという、当社にとっても非常に思い入れのある1台です。
そして今回、当社の常連のお客様であるHさんにご購入頂けることになりました!



この930は一見すると、ブリティッシュグリーンのボディに大きく張り出したフェンダー、そして存在感抜群のリアウイングが目を引く、’74年式カレラRS3.0ルックに仕立てられた930なのですが、その本当の凄さはリアフードの下に隠されています。
なんと搭載されているエンジンは、超希少な’88年式930ターボSフラットノーズに搭載された930/66S型エンジンなんです。
930ターボSフラットノーズといえば、’87年から’89年にかけて僅か50台+αが生産されたともいわれる、ポルシェファン垂涎の超希少モデルですが、なかでも’88年式は僅か18台という数字が文献で紹介されるほどの希少な存在です(※生産台数については資料によって集計対象に違いがあり、18台という数字は’88年式ROW仕様フラットノーズの生産台数とされています)。
そんな滅多にお目にかかれないターボSのエンジンを搭載しているというだけでも、この930が普通ではないことがお分かり頂けると思います。
しかし、この930の凄さはそれだけではありません。
この930/66S型エンジンをベースに、排気量を3.4Lへと拡大し、ハイカムの組み込みやビッグタービンへの変更など、さらなるパワーアップが図られています。
そして、これらのチューニングされたエンジンをフルコンによって緻密に制御することで、強烈なパワーと乗りやすさを両立させています。
もう、エンジンルームを眺めているだけでも只者ではない雰囲気がプンプン伝わってきますよね。

さらに足回りには、つい先日装着されたばかりのKWのClubsport車高調キットを奢ってコイルオーバー化されており、走りに一層磨きがかけられています。
そして、この930のもうひとつ面白いところは、これまで所有されてきた5人のオーナー様が、それぞれに愛情と情熱を注いできたということ。
外装、内装、エンジン、足回りと、オーナー様が代わるたびに更なる改良が加えられ、少しずつ進化を重ねてきました。
言ってみれば、10年以上の歳月をかけて作り込まれ、今やすっかり熟成の域に達した930というわけです。
しかも、それぞれのオーナー様が費やしてきた時間や費用を考えると、今から同じ仕様の930をゼロから製作するのは、金額的にもなかなか大変な話です。
そう考えると、この完成された930を引き継ぐことになった6人目のオーナーのHさんは、かなりお得なお買い物をされたと思います。





今回ご購入頂いたHさんは、現在当社からご購入頂いた’70年式のナロー911と997GT3を所有されており、今回はその997GT3を下取りに出して頂いて、この930へとお乗り換え頂くことになりました。
997GT3も言わずもがな素晴らしいポルシェですが、この930はそれとは全く違った意味で、とんでもないクルマです。
実は先日、ボクの運転でHさんに助手席へ乗って頂き、この930の試乗をして頂きましたのですが、いざアクセルを踏み込むと……。
ドッカーーーーン!!!
まるで宇宙戦艦ヤマトがワープしたかのような、猛烈という言葉では到底足りないバケモン級の加速が炸裂します。
さっきまでいた景色が一瞬で後方へと吹き飛んでいくような、まさに異次元の加速力です。
そんな930の本領を体感されたHさんも、さすがにかなり驚かれていたご様子で、その瞬間に脳みそが瞬殺されてしまったようでした。笑
もちろん、997GT3にもGT3ならではの素晴らしい魅力がありますが、この930の刺激はまた別次元。
今どきの高性能車ではなかなか味わうことのできない、空冷ターボならではの荒々しさと圧倒的な加速感は、一度味わってしまうと病みつきになってしまうかもしれませんね!
そんなわけで、10年以上の歳月と5人のオーナー様の想いが詰まったこの930も、いよいよ6人目のオーナーとなるHさんのもとへ嫁ぐことになりました。
これから外装のお化粧直しをはじめ、各部の点検や整備など、しっかりと納車準備を進めてまいります。
Hさん、997GT3とはまた違った、この強烈な930の世界をこれから存分に楽しんで頂ければと思います!
納車までもう少々お時間を頂きますが、どうぞ楽しみにしていてくださいね!
この度もガレージJからポルシェをご購入頂きまして、大変ありがとうございました!