先日ガソリン補給がてら、997ターボ3.8に乗りましたので、その時の感想です。
最初にお断りしておきますが、この車の性能を公道で試すのは不可能です。(笑)
速すぎて、都内では一瞬しか全開が出来ません。
更には、新車価格が2千万円オーバーだと思うと、何が飛び出してくるかわからない一般道ではなおさら踏めません。(^^;
というわけで、今回は近所をチラリと流した程度で感じた事しか書けませんのでご了承下さい。
このターボは後期997の直噴エンジンになってからのモデルで、排気量が3.8LにツインクラッチのPDKが組み合わされています。
997の後期と言えば今までGT3RS3.8もやってきたし、PDKのカレラSも経験してるので、自分なりに「ターボはこんなもんだろう」という想像をしながら乗ってみたのですが、少し乗っただけで想像をはるかに上回るとんでもない車だという事がすぐにわかりました。
まずド肝を抜かれたのが圧倒的な加速。
この車はオプションの「スポーツクロノパッケージ・ターボ」が付いているのですが、これは単なるストップウォッチではありません。(笑)
スポーツモードを選ぶとアクセル全開時にブーストが一時的に高められます。
この時の加速が超~凄い!
GT3RS3.8の全開加速も凄かったけど、997ターボ3.8の加速はそれより遥かに凄くて、公道ではほとんど全開に出来ません。
カタログスペック上はGT3RS3.8が450ps、0-100km/h:4秒、997ターボ3.8が500ps、0-100km/h:3.4秒ですが、ターボのほうはブーストの効いた加速感のせいか、実際にはそれ以上の差に感じます。
ボクは車は決してパワーだけだと思っていませんし、どちらかというとターボよりNA派なんですが、この圧倒的な加速を味わってしまうと、やっぱターボっていいなあと思ってしまいます。(^^;
それとターボって、PDKとの相性がイイですね。
Dレンジだと発進時に一瞬だけもたつきますが、MTモードだと1速からカキーンとダイレクトに発進していきますね。
ギアは7速もあるんですけど、パワーはどの回転域からでもモリモリなので、ハッキリ言って今ギアが何速に入ってるとかあまり意識しなくても、どっからでもグイグイとイケてしまいます。
変速はめちゃめちゃ速いし、シフトダウンもプリッピングしながら確実に行ってくれるんですけど、これだけパワーのある速い車をコントロールしている時はPDKのありがたみが良くわかりますね。
これだけ速い車だとボクも含めたフツーの人では腕より車のほうがかなりレベルが上になってしまうと思いますので、ヒール&トゥとかブリッピングとかややこしい操作は全部車に任せてしまったほうが、速く走れるのはもちろん、一生使い切る事が出来ないかも知れないほどの有り余る車の性能を、少しでも多く引き出せると思います。(笑)
あと、もう一つ凄いのが乗り心地。
いままで乗ったどのポルシェより明らかに良くなっています。
500馬力もあると、出力の増大に合わせて足回りは間違いなく締め上げられているはずなのに、可変ダンパーのPASMの制御が進化して柔軟さを増しているせいか、
急な入力に対応する時のガチガチなハードさは完全に無くなっていて、超速いのに笑っちゃうくらい超しなやかで、街乗りなんかは先日乗ったレクサスよりも快適です。(^^)
速いだけならいざ知らず、この997後期のターボの凄いところは驚異的な扱い易さを兼ね備えているところにあると思います。
この997後期の3.8ターボ、ちょっと乗っただけでとんでもない車だという事がすぐにわかる車です。
もしサーキットで全開にしようもんなら、本当にとてつもない車なんでしょうね。
価格的には後期の997GT3よりも少し安いくらいの設定になる予定ですが、GT3とどっちがいいかと聞かれれば、今のボクならこっちを選択するかも知れません。(^^;