先日車検に出した９９３が戻ってきました。
最近はミッドナイトブルーとアメジストの２台の９６４に乗る機会が多かったので
９９３に乗るのは久しぶりになってしまいましたが、これに乗るとやっぱイイですね。
昔ながらのポルシェの乗り味を色濃く残した９６４ももちろんいいけれど、
９９３の空冷でありながら現代風のアレンジが施され、洗練された乗り味も
これはこれで捨てがたいです。
空冷カレラ系エンジンの完成形とも言える３．６バリオラムエンジンは、
乗った瞬間から明らかに９６４系Ｍ６２エンジンとのパワーの違いを感じさせられますし、
首都高の高速コーナーでは安心して踏んで行ける粘り強い足により
９６４系よりも明らかにハイスピードでコーナーを駆け抜ける事が出来ます。
どっちがいいとか悪いとかは、それはそれぞれ乗る人の好みに委ねるとして、
「走る、曲がる、止まる」という車の基本性能は、明らかに９９３の方が９６４より新しい分だけ確実に上です。
維持費の面でも９９３の良さが光ります。
エアコンをはじめとする電装系がかなり改善されており、９６４に比べて不具合を抱えている個体が少なく
オイル漏れについても９９３のほうが漏れが少ない個体が多く見られる傾向があります。
実際問題、ウチで扱った９６４と９９３の納車前整備の費用を比較してみると、
９６４のほうが納車前整備にお金が掛かる事が多いです（勿論、個々のコンディションにもよりますが）。
ポルシェ＝カエル顔という方ならいざ知らず、もしカエル顔に拘らずに空冷ポルシェを狙うのなら、
多少買うときに車両価格が９９３のほうが高くても、長い目で見れば９９３のほうがトータル的に
安くつく事が多く、たとえばタペット調整などメンテナンスフリー化が進んでいるので、
はじめてポルシェに乗られる方にも安心してオススメ出来ます。
「最後の空冷」として持てはやされ続けている９９３。
やはり人気があるだけの価値はボクはあると思います。