今日は、昨日より販売を開始させて頂いている’96年式(後期)ポーラシルバーの993カレラのエンジン下回りの画像をアップさせて頂きます。
⇊これがエンジンのアンダーカバーを外した状態のエンジンの全体像です。
OHしたばかりですので当たり前ですがキレイなエンジン下回りで、当然オイル漏れもありません。
エンジン下回りをチェックする際、一番気を付ける必要があるのがクランクケースとシリンダケースの継ぎ目の部分からのオイル漏れですが、スルーボルトのOリングからオイル漏れがあると、この部分がオイルでベタベタになります。
スルーボルトからのオイル漏れは修理しようとするとエンジン分解が必要になってしまいますので、非常に高額になってしまいます。
次にオイル漏れが多いのがチェーンカバーとテンショナーカバーからのオイル漏れです。
ココはエンジンを分解しなくても修理出来るケースがほとんどですが、それでもエキゾーストの脱着が伴いますので工賃もそれなりにかかります。
タペットカバーもチェーンカバーと同様にオイル漏れの多い部分です。
こちらもエンジンを分解せずとも修理は可能ですが、オイル漏れの量があまりにも多いとすぐ下にあるヒートエクスチェンジャーの上にオイルが落ちてしまい、漏れたオイルが焼けてしまうので危険です。
クランクシール(ミッション側、プーリー側)もオイル漏れが多い部分ですが、こちらにもオイル漏れはありません。
この993のようにどの部分からも全くオイル漏れがないことが確認出来ると、買ったあとの安心度はかなり高まると思いますが、しかしながら993もかなり古くなってきてますので、少しくらいはどこかしらからオイル漏れが見つかるの場合がほとんどだと思います。
ただ、どの部分からオイル漏れがどのくらいあるかを把握した上で購入するだけでも、今後のメンテナンスコストを見越した買い方が出来るので、それだけでも今後のメンテナンスプランが立てやすく、あとで慌てなくても済む可能性が高まります。
この993のようにエンジンの下回りがサラッサラな個体だけに絞り込んで車探しをするのは今となってはもしかするとあまり現実的ではなくなっているのかも知れませんが、せめて下回りの状態をある程度把握してから購入を決めるのが空冷ポルシェを買う時のセオリーだとボクは思います。
相場が高騰してしまっている昨今ならなおさらの事、これから空冷ポルシェを買おうとしている方は、走行距離や見かけに捕らわれずに、ぜひ下回りの状態を把握してから購入を決めて頂ければと思います。