930改3.6のエンジンは、964の3.6ユニットに換装されています。
基本的にはノーマルで、OHした際にノーマルのモトロニックで制御出来てノーマルピストンをそのまま利用できる程度のゆるいハイカムを組んだ程度ですが、この超軽量930ボディにはこのエンジンで十分すぎるほど速いです。
エンジンをカリカリにイジるのももちろんイイですが、信頼性の高いノーマルエンジンに軽量ボディの組み合わせっていうのは、コスト的にもパフォーマンス的にもサーキットを走るポルシェのある意味理想形だとボクは思います。
OHしてからまだそんなに経ってないので、下まわりもとてもキレイでオイル漏れもありません。
ちなみにタコ足とマフラーはボルケーノ製で、特にマフラーは前オーナーが街乗りと走りを両立させるためにフルオーダーで作ってもらったワンオフ物です。
アイドリング時には静かで、ここぞという時にアクセルを踏み込むとクォーン♪と痺れるようなサウンドを放つ味付けはボルケーノさんの得意技です。
このマフラー以外にも元々付けてたサーキット用の直管マフラーも付属しますが、今付いてるマフラーのほうが低速トルクもあって公道では乗りやすいです。
最近はこの車のようなサーキット仕様の空冷ポルシェの出物がめっきり少なくなってしまいました。
ご存じの通り空冷ポルシェの相場はアホみたいに高くなってしまってますので、まさか自分でノーマルのバカ高い空冷ポルシェを買ってきて、それをベースにサーキット仕様に仕立て上げるなんて事は既にもう現実的ではなくなってきております。
空冷ポルシェでサーキットを楽しみたい方にとってみると、この車両はこれ以上ない存在だと思います。