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ティプトロ964のインプレ

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先日、964のティプトロを引き取ってきた時、250kmくらい運転しました。

そんときのインプレです。

まず、感じたのは乗り心地がいい!

この車はBiotの本格的な車高調が入ってて、見た目もかなりローダウンもされているので

ボクの車のようなゴツゴツした乗り心地を想像してましたが、

思いのほか市街地でも段差を十分吸収してくれます。

Biotの車高調が全長調整式という事や、現在の減衰力の調整が柔らかめに設定してあるというのも

関係しているのかも知れませんが、この乗り心地だったら十分街乗り用として通用します。

走行会等でサーキットを走るような場面では、もう少し固めに減衰をダイヤルでセッティングしてやれば

ココ一番での気合いの入った場面でも十分楽しめるオールラウンドな足だと好感を持ちました。

市街地でのティプトロのオートマドライブは快適そのもの。

何も考えずDレンジにレバーを放り込んでおけば、フツーのオートマ車を運転してるのと感覚的には同じです。

ステアリングのずっしりした感触や、独特のドライビングポジションこそポルシェのそれですが、

シートもノーマルというのもあって乗り降りもしやすく、フツーの女性でも、

左ハンドルにさえ馴れてしまえば、まるでヴィッツにでも乗るような感覚で簡単に運転出来てしまうと思います。

あと、すぐに気が付いたのはティプトロと3.6Lエンジンのマッチングのよさ。

街中の走行では3.6Lの鬼のようなトルクに物を言わせ、低回転域でドロドロドロ〜ってラフに乗るような、

どちらかと言うとアメ車に近い感覚かも知れません。

正直言うと、Dモードに放り込んだままだとポルシェ本来のエンジンレスポンスを過剰に期待してしまうと

その期待はあっさり裏切られる事になります。

でも、シフトレバーを一旦マニュアルモードに放り込み、「+−」の位置を積極的に駆使する事で

ポルシェ本来のビンビンしたレスポンスが目を覚まします。

マニュアルモードで運転している時の加速感は、MTの感覚とほぼ同じと言っていいと思います。

「+−」で変速している時のタイムラグについては、現在となっては決して速い方ではありませんが、

それでも一般人がMTの変速をモタモタやってるよりは、よっぽど速いと思います。

多分、サーキット走行では、コースにもよりますがテクニカルなサーキットになればなるほど

ハンドル操作やブレーキ操作に集中出来る分、MTよりも速く走れる人も多いと思います。

ティプトロの964は、とても簡単に乗れてしまうんだけれでも、形も音も走りもポルシェ。

こんなラフな感覚で気軽にポルシェを楽しむのも十分アリだな〜といった感想です。

もし、ポルシェの使い方として街乗りが80%、あとの残りがツーリングや

たま〜に年に数回サーキットの走行といった使い方なら、絶対ティプトロという選択肢がベストだと思います。

白状すると、実は今まで「ティプトロみたいな軟弱なポルシェなんて何で存在するん?」とまで思ってましたが、

実際にティプトロのポルシェに乗ってみて、それが偏った貧弱な考え方だという事がよ〜くわかりました!(^^;

特に都会の街中でMTのポルシェを運転するのなんて、痩せガマンの自己満足以外の何物でもありません。(笑)

せせこましい日本の公道では、いさぎよく、ラクチンにポルシェを楽しめるティプトロを選択したほうが、

もしかすると、もっとも素直なポルシェの楽しみ方だと言えるのかも知れません。

値段的にもティプトロの方が相場的に安くて買いやすいですしネ♪

ティプトロポルシェ、あっぱれです。

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