'99 996カレラ パワーアップエディション

交換パーツはこんな感じ

ただいまオーバーホール作業真っ最中の996カレラパワーアップエディションですが、

現在は交換パーツの洗い出しが完了し、パーツを手配中です。

今回はオーナーさんのご意向もあり、996で心配になるところは一掃する方針で、

水回りのホース類は前方のラジエター周辺も含めて全交換、その他経年劣化してくるエンジン周りのパーツは

予防交換も含めて交換してしまいます。

今回全バラした結果、シリンダーヘッド(1−3番)に亀裂が見つかり、

このパーツ代だけで50万以上してしまうのがかなり痛かったのですが、

これが大きな要因となり当初の予算を大幅にオーバーしてしまったにも関わらず、

ご予算の増額にご了承頂けたオーナーさんに感謝感謝です。(^^;

少々コストはかかってしまいましたが、その代わりこれ以上ないくらい安心して乗れるポルシェが

出来上がると思いますので、作業の経過や完成した後のエンジンフィーリング等々、

今後も引き続きレポートしていきたいと思います。
で、今回のOH作業で今のところ交換を予定している主なパーツは↓こんな感じです。

1.シリンダーヘッド(1−3番)
2.エンジンガスケットキット
3.ヒートエクスチェンジャー
4.ピストンリングセット
5.チェーンテンショナー
6.オイルセパレータ
7.インターミディエイトシャフト
8.各ホース類(エンジン周辺及び前方ラジエター周辺含む)
9.クラッチ類(ディスク、レリーズベアリング、プレッシャープレート。フライホイールは研磨で対応)

通常ですと、上記以外にウォーターポンプやクーラントのリザーブタンクも真っ先に交換するところですが、

それらについては最近交換されたばかりでしたので、今回は交換リストから除きました。

上記については、1番以外はどれもこれも少しお疲れ気味の996では是非とも交換しておきたいパーツばかりですけど、

今回これだけ網羅的に交換出来れば、安心感があるばかりではなく、

乗ってみたフィーリングもかなり違ってくると思います。

で、上記の主な箇所を少し紹介していきますと、

↓これがシリンダーヘッド(1−3番側)
イメージ 1

イメージ 2
よーく見ると亀裂が入っているので交換です。(修理不可)

6番シリンダーにも亀裂が入ってしまうという例がありますけど、どちらが逝っても50万円コースです。(-"-;
↓これがヒートエクスチェンジャー。
イメージ 3
空冷でヒートエクスチェンジャーと言えば、エキゾーストを連想しますが、

996でヒートエクスチェンジャーと言えば、この水とオイルを熱交換する弁当箱です。

これはGT3系では水と油をセパレートしている障壁に亀裂が入り、

水と油が混じってしまうという恐ろしい現象が発生する事がある為対策部品が出ているほどの定番箇所で、

今回の場合もせっかくの機会なので交換します。

↓これがオイルセパレータ。
イメージ 4
これも交換の定番パーツです。

こんな大切な場所なのにプラスチック製なのでよく割れてしまいます。

割れてしまうと水と油が漏れてしまいます。

↓で、これがインターミディエイトシャフトのベアリング。
イメージ 5
これについてはつい先日の記事でもご紹介しましたので、ここでは詳細は省略します。

色々なところから社外品の対策パーツが出ているようですけど、

今回は一番実績のあるLNエンジニアリング製を使用します。
これらのパーツが入荷するまでエンジンが組めませんのでしばしOH作業は休憩となりますが、

作業が再開したらまたレポートしていきます。(^^)

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