昨日はエンジンオーバーホール中の996パワーアップエディションの様子を見に行ってきました。
OH作業のほうは交換対象パーツの洗い出しが終わり、これからどこまでの範囲をOHするか、
予算との兼ね合いも含めて検討の上、パーツの発注に入るところです。
今回交換するパーツについては今後追ってまたご紹介していきますが、
その中でも996の定番箇所について少しピックアップしていきたいと思います。
まずはよく噂される(?)インターミディエイトシャフトのベアリングから。
そもそもインターミディエイトシャフトって何?って方もいらっしゃると思うので簡単に言いますと、
エンジンの出力をタイミングチェーンに伝達するための棒がインターミディエイトシャフト(以下インタミ)
になります。
よく噂されるインタミ問題とは、このインタミが破損する事によってエンジンがパーになってしまう事を言ってるのですが、
これは別にインタミそのものに問題がある訳ではなく、この棒の回転の支点になっているベアリングにガタが出てしまい
結果的にベアリングに圧入されているシャフトが折れてしまったりして、チェーンをうまく駆動する事が出来なくなり、
オイルポンプやカムの駆動タイミングが崩れてエンジンがぶっ壊れてしまう事を「インタミ問題」と言います。
前置きが長くなってしまいましたが、↓これがそのよく噂される(?)インターミディエイトシャフトのベアリングです。
前期型で使用されているデュアル・ロウというタイプのものですが、なんと日本製。。
前期型で使用されているデュアル・ロウというタイプのものですが、なんと日本製。。
今回のOHでは、このベアリングも予防交換してしまいます。
996カレラ系から997カレラ系にかけて全部で3つのベアリングの種類が存在しますが、
一番問題視されており、ポルシェジャパンでもサービスキャンペーンの対象となっているのが、
主に996後期(’01年式)から997初期(’05年式)にかけて使用されている
シングル・ロウと呼ばれるタイプのベアリングについてです。
ちなみに今回の個体(’99年式の996前期)で使用されているのはデュアル・ロウと呼ばれるタイプのもので、
内部のベアリングが2列になっていてその分厚みも厚くなっており、シングル・ロウよりも耐久性があると
言われています。
ですので、インタミ問題が発生しているのもシングル・ロウが使用されている’01〜’05年式が最も多いらしく、
ですので、インタミ問題が発生しているのもシングル・ロウが使用されている’01〜’05年式が最も多いらしく、
だからポルシェジャパンがサービスキャンペーンの対象にしているのもその年式なんだと想像出来ます。
ちなみになぜわざわざ996の前期のデュアル・ロウから、後期のシングル・ロウに変更されてしまったのかは
ポルシェAG以外、誰もわかりません。。
それと997の主に’06年式以降は大きめに改良されたシングル・ロウが使用されていて、
それについてはインタミ問題は発生しないそうです。
で、996前期のダブル・ロウと後期のシングル・ロウのベアリングに関しては、
別にOHでエンジンをバラしたタイミングでなくても専用ツールを持っている工場に作業を頼めば
ミッションを降ろせば交換出来るので、たとえばMT車であればクラッチ交換のついでにベアリングも
交換出来ちゃったりするのですが、今回驚いたのがなんとこのベアリング、ポルシェ純正パーツとしては
インターミディエイトシャフトごとASSY交換しないと部品が出てきません。。。
ちなみにそのお値段はパーツ代だけで193,000円也!!
これはいかがなものかと思いますが・・・・・(-"-;
でも、心配はいりません。
ちゃんと海外で対策品のベアリングを開発して、ベアリング単体を供給してくれるパーツメーカーが存在します。
ここのベアリングはちゃんとダブル・ロウもシングル・ロウも用意されていて、
実績も多く品質的にも今のところ大きな問題は出ておらず、極めて安定しているそうです。
ですので、インタミ問題を気にして996を購入するのを避けて通ったり、
996から別の車に乗り換えてしまったりする方々がいらっしゃいますが、
そんなに心配なんだったら、ベアリングだけ対策品に交換してしまえばいいんだと思います。
まー、そもそも、このインタミ問題が発生する確率を考えると、
個人的には交換するのさえバカバカしく思えたりもするのですが、
どーしても心配な方は是非対策品への交換をオススメします。
それで精神的にエンジンがぶっ壊れてしまうかも知れないという恐怖から解放されるのだったら
安いもんだと思います。
もちろんガレージJでも、この対策品のインタミベアリングへの交換はお受け出来ますし、
今後販売する996に関して、お客様からご希望があれば、インタミベアリングを交換後納車という事も出来ます。
ちなみにコスト的には、この対策品のベアリングのパーツ代とミッション降ろしての作業工賃含めても
純正パーツでインターミディエイトシャフトごとASSY交換するパーツ代(19.3万円)よりも
全然お安くご提供出来ますので、ご希望の方は 080-3217-0911 までお問合せ下さい。(^^)
ただしIMS対策作業につきましては、当社よりご購入頂いた車両のみとさせて頂きますのでご了承下さい。