先日からお騒がせしてる「秘密兵器」の正体を明かします。
付けようと企んでるのは、ガソリンのコレクタータンクです。
レースカーには当たり前のように付いてるものなので知ってる人も多いと思いますが、
ご存知ない人の為にちょっとだけご説明しときます。
964のガソリンタンクはプラスチック製で軽くていいものなんですが、
サーキットではガソリンの量をたくさん入れておかないと、
コーナーで中のガソリンが遠心力で偏ってしまいガス欠症状になってしまいます。
フツー、サーキットでは少しでも車を軽くする為に最低限の量のガソリンだけ入れて走るんですが、
964の場合、ガソリンの量を半分以上は入れて走らないとコーナーでガス欠になってしまうという
弱点があります。
実際に症状が出た事があるんですが、コーナー途中で急にアクセルが吹けなくなり、
マフラーからパンパン音がするのでエンジンが壊れたかと思いビックリします。。
ボクはそうならないようにいつも燃料計の目盛り半分より少し上くらいまでガソリンを入れて走ってますが、
ショップによっては、964でサーキットは走るときはガソリンは満タンにして走るように
薦めるところもあるくらいです。(前後の重量バランスも加味してなのかも知れません)
で、それを防ぐためにあるのがガソリンのコレクタータンクです。
↑の写真のような形してますが、これはあるサイトから勝手にパクってきた画像なので実際付けるものとは違います。
これは、ガソリンタンクから一旦1〜2L程度のコレクタータンクに燃料を送り、
更にそこから燃料ポンプでエンジンに燃料を導いてやる事で、
ガソリンタンクの中の燃料がコーナーで偏ってしまっても、この間はコレクタータンクから
エンジンに燃料が供給されるので、ガス欠症状を防ぐ事が出来ます。
これがあれば、必要最低限のギリギリの量のガソリンだけ入れてサーキットを走れるので
これまでたくさん入れてたガソリンの量との差分だけ結果的に軽量化になります。
ではどのくらいの軽量化になるのかシミュレーションしてみましょう。
ユーロカップの決勝(セントラルサーキットを10週)を想定して、
まず決勝を走りきる時に最低限必要なガソリンの量を計算すると・・・
距離はセントラル1周が2.804kmなので、10週だと28.04km≒30km
決勝時の燃費を2km/L(実際は3km/Lくらい走る)とすると
決勝で最低限必要なガソリン量は、30km÷2km/L)=15L
となります。
少し余裕をみて20L入れて決勝を走るとすると、これまではガス欠症状を避けるために
50L程入れて走ってましたので、これまでと積んでるガソリンの量の差は、50−20=30L
となります。
ガソリンの比重を0.75とすると30L×0.75=22.5kgの軽量化になります。
ね?なかなかスゴイでしょ?
5月の連休明けに付けてみようと思います。