今日は先日やってきた黒い’93年式964カレラ2カブリオレ(6MT)の下回りについてアップさせて頂きます。
まずはエンジンの下回りですが、この車はエンジンをOHしてから7,000kmほどしか走ってないのでエンジンはめちゃめちゃキレイです。
964を購入する時のオイル漏れのチェックポイントについてはこれまで何十回も書いてますが、まずは⇊ココを確認してくださいね。
シリンダケースとクランクケースの継ぎ目あたりからオイルが漏れていて、それがクランクケースを伝って一番下のクランクケースの継ぎ目にオイルが雫になっているようなら、かなりスルーボルトから漏れている事になります(特に左バンク)。
この車は↑の画像の通り、サラサラでオイルのベトベト感が全くありません。
ここからのオイル漏れはクランクケースを割らないと修理出来ません(結局OHになります)ので、オイル漏れチェックの最重要箇所になります。
次に定番箇所です。
964のオイル漏れの定番箇所はタペットカバーとチェーンカバーになりますが、タペットカバーについては前期型の場合は元々マグネシウム製のものが付いていて、それが未だに交換されずに使い続けている個体もまだまだ見かけますが、大体はタペットカバー自体が変形してしまっていてパッキンだけを換えてもオイル滲みが止まらない事が多いので、カバーごとアルミ製のものに交換する事になるケースが多いです(アルミ製のカバーは結構高いです)。
この車両は左右ともタペットからのオイル漏れはありませんが、もし今後漏れてきたとしても’93年式なので最初っからアルミ製のタペットカバーが付いている為、パッキンの交換だけでオイル漏れは止まります(カバーの交換は必要ありません)。
チェーンカバーも漏れやすい箇所ですが、この車両は漏れていません。
オイル漏れの定番箇所として次に多いのがミッション側クランクシールです。
クランクシールがダメになるとエンジンとミッションの継ぎ目からオイルが滲むのですが、この車は全然大丈夫です。
ミッションと言えば、この車は今となっては超激レアな993の6速ミッション(G50/20)を積んでいます。
6速を積む事自体はそんなに難しい話ではないのですが、問題は今993の6速ミッションを手に入れようと思ってもまず簡単には手に入りません。
国内はおろか世界中を探し回ってもなかなか手に入れる事は難しいと思われますので、コレが付いているというだけでもこの964を持ってる価値があると思います。
せっかく車をリフトに上げて下回りのご紹介をしてるのでついでにご紹介しておきますと、この車はステンレスのフルエキゾーストシステムが付いてます。
通常はタコ足にしてしまうとノーマルのヒートエクスチェンジャーが無くなってしまう為ヒーターが使えなくなってしまいますが、この車のフルエキはちゃんとヒートエクスチェンジャーが付いていて、そこから室内に温風が導かれるようになっているのでヒーターが使えるようになっています。
ちなみにフルエキと言ってもメインのタイコはノーマルを流用してますので、音量はさほど大きくありません。
最後にフロント側からの下回りの画像です。
大きな突き上げ跡もなく、とてもキレイな下回りです。
ガレージJが自信を持ってオススメ出来る車両です。(^^)
皆様からのお問合せをお待ちしておりまーす!