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空冷ポルシェ選びの最重要確認ポイント、エンジン下まわりのチェック

先日下取りで入ってきたマリンブルーメタの964C2の下回りのチェックをしました。

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目立ったオイル漏れもなく全然キレイです。

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特にスルーボルトや手前側のクランクシール周辺からオイル漏れがあると、エンジンをバラさないと修理は出来ませんから、ヒートエクスチェンジャーに落ちたオイルが焦げてしまって危ない場合や床に落ちたオイルのシミが気になる場合等々は、結果的にエンジンOHになってしまうケースが多いんですけど、この個体はそのような心配は無用です。

逆にタペットカバーやチェーンケース、ミッション側クランクシール、パワステポンプ周辺等々、いつかは必ず漏れてくるような定番箇所については購入する時に漏れていても、後からいくらでも比較的簡単に治せてしまうので、さほど気にする必要はないので、中古ポルシェを探す場合はオイル漏れの有無や量を気にするよりも(オイル漏れそのものに対してあまり神経質になりすぎると空冷ポルシェは買えなくなってしまいます)、漏れてる場所がエンジンをバラさなくても治せる箇所なのかそうでないなのかを見極めた上で購入する事が大切で、それが後々の維持費を考えた場合に非常に重要なポイントになると思います。
 
ですのでこれまでの記事の中で何度も口酸っぱく言ってますが、下回りのチェックもろくにせずに空冷ポルシェをポンと買ってしまうのは、高額で率の悪いギャンブルに手を出すのと全く同じだと思います。
空冷ポルシェのほとんどは生産されてから20年以上経ってますから、刻々とまともな個体が少なくなっていて、それに比例する形で「ギャンブル」の率もどんどん悪くなってきてます。
こんな事書いてしまうと一部の方から批判を受けてしまうのかも知れませんけど、購入時に下まわりのチェックをろくにせずに買ってしまったにも関わらず、すぐに多額な整備代が掛かってしまったり手放さざるを得ない事になってしまい、その鬱憤をネット上などにぶつけて、空冷ポルシェは金が掛かりすぎるだの何だのとポルシェがマイナスイメージになる事を書きまくって、これから空冷ポルシェを購入されようと必死で頑張ってる人達を不安感に陥れるのはおかしいと思います。
 
話が少し脱線してしまいましたが、いずれにしてもガレージJから空冷ポルシェを買う買わないは別として、どこからどのような空冷ポルシェの買い方をするにしても下回りのチェックは絶対ですので必ず行う事を強くお勧めします。
 
更にもっと言わせて頂くと、お客様が下回りのチェックをしたいというリクエストに対してアンダーカバーを外すのが大変云々を理由にして下まわりを見せたがらない売り手の車両については、どんなにパッと見が良くても、思い切ってパスしてしまったほうが賢明だと思います。

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