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ボクがカレ4を好むわけ?

ボクがカレ4を好んでいる理由の一つが安定感のある走りであるという事は

先日の記事でご紹介しました。

これはRRポルシェ乗りの人がカレ4に乗ったら、ほぼ間違いなくそう感じる事だろうと思います。
で、もう一つ大きなカレ4の美点を挙げるとすれば、それはブレーキシステムにあると思います。

カレ4とカレ2のブレーキシステムには大きな違いがありますが、

それはマスターシリンダーの容量と電気式サーボの有無になります。

↓コレがカレ4のマスターシリンダーです。
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カレ4のブレーキマスターシリンダーは、フロントのトランクフード内にRSやターボと同じ容量のものが

備わっています。

これに電気式で油圧を上げるサーボが加わり、常に安定した制動力を得られるようになってます。
一方、カレ2の場合は、この場所にはブレーキマスターシリンダーがありません。

↓はじゅんのすけ号(’90カレ2)のものですが、この場所には何もありません。
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カレ2の場合は、フロント下回りに小さな容量のマスターシリンダーと

一般的な負圧式のマスターバックが付いており、これはリアのキャリパーが4ポッドになった後期型であっても

同じ仕組みになっています。
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実はこの差が結構デカくて、ブレーキを強化していこうとした場合に、

キャリパーを大容量のものに変更しようとする事がよくありますが、

カレ2の場合、マスターシリンダーも同時に交換しないと容量不足になりスカスカになります。

これはじゅんのすけ号で既に実証済(?)で、キャリパーやローターのみをRSに交換すると

サーキットでは5週も持たないブレーキになってしまいます。

ボクの場合、最終的にはツインマスター化する事で解決しましたが、

当初はブレーキがスカスカになる原因がわからず、ここに辿り着くまでに5年程かかりました。(笑)
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ただし、ツインマスター化した場合、サーボは付いてないのでブレーキがめちゃめちゃ重く、

街乗りには全然向かないブレーキになってしまってます。

これを解消するには993やRS、ターボのマスターシリンダーとサーボを移植するという手もありますが、

新品だとまず手の出る値段ではありませんし、中古もなかなか出回るものではなく、

実際にはこの方法は現実的ではありません。

ところが、RSやターボと同じ容量のマスターシリンダーを持つカレ4の場合、

キャリパーを例えばF40やF50クラスのめちゃめちゃ大容量のものに変更しようとも、

マスターシリンダーの容量的には全然持ちこたえてしまいますし、

サーボもそのまま使えるので全然街乗りもOKです。

現にボクの友人(塗装&磨き屋の小川君)のカレ4ベースのレーシングポルシェには

F50のキャリパーが付いてますが、いくらレースでブレーキを酷使しようとも、全然楽勝で持ちこたえてます。
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カレ4のブレーキシステムは拡張性があるので、あまり難しい事を考えずにキャリパーやローターを

デカくする事だけ考えていけばいいのでその差はデカイです。
カレ2とカレ4では重量が100kg違う事による運動能力の差をよく取り沙汰され、

カレ4人気が低くなってしまってますが、実はそんなのはごく一部の事象のみにスポットを当ててるだけの話であって、

トータル的に考えると、カレ4の方が優れている面も実はたくさんあったりします。

その一つが今回ご紹介したブレーキシステムであったり、前回ご紹介した安定性であったりするわけですが、

現にポルシェが964を世の中に送り出す際に、本来はRRの弱点を克服した4WDのカレラ4を

メインモデルに売り出そうと目論んでいた事は有名な話です。

ポルシェが959の開発で培った技術をフィードバックさせて、本気で脱RRを試みて作ったのがカレラ4ですから、

RR信者対策として後付けで出てきたカレラ2に対して、いい面が沢山あるのは推して知るべしです。

ナローや930時代からRRポルシェに乗り続け、RR以外はポルシェじゃないと信じて疑わないような

RR変態ならいざ知らず、柔軟で客観的に車の良さを判断出来るノーマルな方なら、

あらゆるシチュエーションでカレラ2とカレラ4をじっくり比べてみれば、

どちらが乗りやすくてしかも速く走れるか、すぐに判断出来ると思います。
(ドライの路面でかつサーキットという条件だけで判断するのであればカレラ2です)
いずれにしても、現在の中古車市場の相場として、カレラ2とカレラ4はその人気の違いから

店頭で100前後の価格差がありますが、逆に捕らえるとカレラ4はめちゃめちゃお買い得なポルシェだと

言えると思います。(^^)

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