今日は先日からウチに来た996GT3(後期)のインプレです。
しばらくはGT3の記事一色になるかも知れませんが、そこんとこよろしくです。(笑)
まずは運転席のドアを開けると、こんな光景が目に飛び込んできます。
ポルシェ乗りなら誰もが憧れる、あのGT3専用のフルバケに、
ポルシェの中でも特別なモデルだけに装着されている赤いシートベルト。
これを見るだけでも、「これからGT3に乗るんだ」って感じに心が踊らされます。
ズボン生地がフルバケの端の部分に擦れないように気を遣いながらフルバケシートに身を沈め、
ドアを閉めると「パーン」って音がします。
この「パーン」は、先日までウチにあった996後期カレラの時とは明らかに違う音。
ドアだけではなく屋根とかリアセクションとか・・・ボディ全体が共鳴して響き渡るような音がします。
この音は、以前964RSに乗った時にも同じような音がしました。
964RSの場合は、軽量化のためにドアがアルミ化されていたり、カーペット下の防音剤や
アンダーコートがかなり省略されているので、ドアを閉めると「パーン」って音がするのは納得できるんですけど、
特に目立った軽量化を施されていないはずのGT3も、実は964RSと同じような手法で
ポルシェがひそかに軽量化を施しているのでしょうか。
そのあたりは定かではありませんが、この音は明らかに防音剤が省略されている音だと思います。
いずれにしてもこの「パーン」は、いかにもスパルタンな音で、これから特別なポルシェに乗るんだという
気持ちにさせられます。
キーを捻ると、水冷化された水平対抗3.6Lエンジンがあっさりと目を覚まします。
アイドリング時のエンジンノイズは思ってた以上に大きめ。
このGT3はフルオリジナルなので、排気系も当然フルノーマルなのですが、
背中から水平対抗エンジンのあの独特なメカニカルノイズが容赦なく入り込んできます。
やはり、防音剤などの無駄な贅肉はそぎ落とされてしまっているようですね、GT3は。
適度な踏力を要するクラッチを踏み込みギアをローに入れ、クラッチをミートさせると
図太いトルクに支えられながら、スルスルと車が前に進みだします。
このトルク感、やっぱポルシェですね、当たり前ですけど。
街中を流してみると、結構フツーに走れてしまいます。
つか、めっちゃ快適ですね。
ただ、GT3というレーシングなモデルなだけに、足は街乗りではゴツゴツした印象は否めませんが、
それでも社外品の車高調で固められた車に比べると、全然平和な乗り心地です。
この程度の硬さだったら、車に全く興味のない彼女や奥さんを横に乗せても、
全然文句は言われないと思います。(?)
近所のお買い物にも全然使えてしまうような感じです。
先日の996カレラに乗っていた時にも感じた事ですが、996で水冷化されてからのポルシェって、
この普段乗りにも全然耐えられるオールマイティさに驚かされましたが、
それはこのレーシングな方向に振られた「GT3」であっても、その方向性は同じという事に
更に驚いてしまいました。
このへんは、いくらポルシェであっても時代の要請に柔軟に対応されてきてるんですね〜。
これはあくまでもボクの個人的な意見ですが、空冷ポルシェの場合、ポルシェ以外にもう1台
普段乗り用として足車がもう1台ほしくなってしまいますが、
水冷ポルシェの場合、あまりにもオールマイティに使えてしまえるので、
家族を何人も乗せたり、荷物をたくさん積んだりする必要がないのであれば、
1台で全てが事足りてしまうと思っています。
その水冷ポルシェの美点の一つと言える「オールマイティさ」は、
このレーシングな方向に振られた「GT3」であっても同じことです。
なんだか書きたい事がありすぎて、本格的なインプレに入る前に文章が長くなってしまいました。(^^;
高速走行も含めたインプレは、また次回!(^^)