ユーロカップで気になった車両をもう一つ。
今回、総合5位、クラス2位に見事入賞してたホリゾンタルD6の仲谷号ですが、
こんなブレーキ付けてました。
写真の撮り方が悪くて少し判りづらいですが、330mmのスリットローターです。
ローターを大径化するときは、それに合わせてキャリパーも外側へ移動させる必要がありますが、
そのキャリパー移動用のアダプターとセットで近々販売予定で、目下市販に向けてのテスト中だそうです。
今回付けてたのは試作品で、今回のユーロカップ参戦はこのブレーキの最終テストも兼ねての事だったようですが、
テスト結果はバッチリだったようです。
ボクの車もそうですが、964のブレーキを大径化する場合って、
RSやターボの322mmの純正ドリルドローターを流用するか、
社外品で市販化されている2ピース構造のスリットローター等を付ける事が多いですけど、
純正ドリルドローターの場合、サーキット走行ではドリルドの穴に細かいクラックがすぐ入ってしまいますし、
社外品の2ピースのスリットローターはコストが高いというのが難点です。
この仲谷君が作ったローターは、1ピースのスリットという事で、
ローターが大きくなる事による若干の重量増あるものの、
330mmというレーシングカー並のローターサイズから得られるストッピングパワーのメリットは、
重量増からくるデメリットよりも、はるかに大きいと思います。
ブレーキを強化する時は、キャリパーを大型化するという方法もありますが、
ボク個人的にはローターを大径化する方が、効果は遥かに大きいと思います。
それにキャリパーを大型化した場合、ボクの車がそうであるように、
マスターシリンダーの容量とのバランスが崩れてしまうというデメリットもあり、
結局マスターシリンダーも見直す必要性が出てくる場合があります。
特に964カレラ2の前期型の場合、マスターシリンダーの容量がカレラ4やRSと比較すると小さいので
バランスが崩れてしまう可能性が大きいと思います。
そう考えると、964カレラ2の前期型のブレーキチューニングを考えた場合、
リーズナブルに最大限の効果を狙うのであれば、キャリパーはノーマルのままブレーキパッドを強化して、
ローターだけを大径のものに変更するという手も十分アリだと思います。
ちなみにこの仲谷君のローターは受注生産で、HORIZONTAL D6に十分の車を持ち込み、
その車のキャリパーやパッドに合わせて、仲谷君が一台一台現車合わせで製作するという
手の込んだやり方するらしいですけど、内緒で予定価格を聞いたところ、
純正ローターに毛の生えたような値段で、とってもリーズナブルに感じました。
製品化は春ごろの予定で、受注生産なのであまり台数もこなせないような事も言ってましたけど、
純正ローターが磨耗してしまって、そろそろ交換時期を迎えてる方は一度相談してみてはいかがでしょうか?
ボクも近いうちに、このローターへの交換をひそかに狙ってたりしてます。(^^;