'03 996GT3

964乗りから観たGT3 2

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10年以上964に乗ってきたボクから観て、個人的にGT3が面白い車かと聞かれると、正直ボクは面白い車だと思います。
ただ、面白さが964とは若干違いますけどね。

人によってその車に対する価値観とか、どの部分を重要視するか、どの部分を面白いかが違いますので、
全ての空冷ポルシェ経験者がGT3に乗って面白いと思うかどうかは一概には言えないと思いますけど、ボクはGT3は面白いと思ってます。
だって、運転席に乗り込んでドアを閉めた瞬間、ドアが閉まる音の質感から、それはもうポルシェワールドですから。
クラッチを繋いだ瞬間に感じる図太い低速トルク、アクセルを踏んでいくと背中からドーンと押されるような加速感、ブレーキを踏むと4輪全部で踏ん張りながらガツーンと効く制動力、車が動いた瞬間から感じる岩のようなボディ剛性等々・・・
これはまさしくポルシェ以外の何者でもありません。
ただ、964をはじめとする空冷系と違いを感じるのはブリッピング時のエンジンレスポンス、ボディの大きさ(特に横幅の広さ)、コーナリングの挙動だと思います。

 

まずはエンジンレスポンスについて。
これは一般的によく「水冷になってからレスポンスが悪くなった」って言われてますが、結論から言うとボクはそうは思いません。
水冷のエンジンレスポンスが悪く感じるのは、それはエンジンのせいではなくてきっとダブルマスフライホイールのせいだと思います。
現にシングルマスフライホイールのGT3のエンジンレスポンスはビンビンで、たとえば964RSと比べても遜色ないです。

水冷の場合、たとえGT3であっても基本はダブルマスの重〜いフライホイールが標準で付けられていて、前期のGT3の場合はクラブスポーツじゃないとシングルマスは付いてきませんし、後期の場合はGT3RSじゃないとシングルマスフライホイールではありません(ちなみにカレラ系は全て標準はダブルマス)。
きっと一般的に水冷のレスポンスについて語られるのはダブルマスフライホイールが付いているモデルを試してみての事で、それだと確かに空冷ポルシェと比較するとレスポンスがダルく感じると思います。
一方、空冷の場合は既にクラッチ交換時期を一度は経験している個体がほとんどで、クラッチ交換の際は、特に964だとRSクラッチに交換されてしまっている個体も多いので、そのRSクラッチ交換済の964の個体とダブルマスが付いている水冷モデルの個体とを比較してしまうと、当然の事ながら水冷がダルく感じてしまいます。
ちなみに空冷モデルでもナローや930でもSCまでの個体については、確かにノーマルの状態でレスポンスはビンビンなので、そこらあたりの空冷モデルと比較してしまうと、確かにGT3のレスポンスはダルく感じるかも知れませんが、その代わり、パワーやパンチが圧倒的にGT3のほうが強烈なので、空吹かしの時のレスポンス云々なんて吹っ飛んでしまうほどGT3のエンジンは魅力的です。
でもこれはあくまでもボクの個人的主観なので、全然違う意見を持った生粋の空冷マニアの方がコレを見て、真剣に捉えて怒ったりしないでくださいね。(^^)
偏った感覚を持った変態が、単に個人的に思いつくまま、つらつらと個人のブログに書いてるだけの事ですから。(^^;

 

っつーコトで、なんだかエンジンのレスポンスの事だけで記事が長くなってしまいました。
ボディのデカさやコーナリングの挙動などの違いについては、また後日!
 
つづく

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